あっぱれコイズミの野良猫の走馬灯

よしもと芸人の、あっぱれコイズミと申します。怪しいものではありません。猫・国内&海外旅行・ゲーム・映画・温泉巡りなどが好きです。 2015年5月からタイのバンコクに「アジア住みます芸人」として住んでいます。 ​ こちらのブログには趣味のことや旅行記やタイでの生活を書くので暇つぶしにでも読んでいただけたら嬉しいです。 よろしくお願いいたします。

身に覚えのない災難の巻・後編


~前回のあらすじ~
とにかく大変なことになった。



※今回と前回の文体が違うのにはふれないで下さいね。





「あっぱれコイズミさんの携帯でしょうか?あのね、あなたのせいで大問題になってるんですよ!どうしてくれるんですか!?」その突然の電話に驚きつつもよく話を聞いてみると、どうやら僕が出演するという情報が出てたみたいで、僕なんかを見るためにお客さんが何人か来てしまったらしく、僕がいないことに腹を立て返金を求めたことにより、揉め事になってしまっているらしい。






そんなバカなと思いながらも生きた心地のしない時間を過ごしていると今度は別の社員さんから電話があり、なんと事態はさらに悪化し、訴訟問題にまで発展するかもしれないという。






いくらなんでもそれはないと思い、「悪い冗談はやめて下さい。」と軽い気持ちで言うないなや社員さんは火のついたように怒り出し、ここには書けないような内容のリアルな大人の社会の揉め事の深刻さをまくしたて、「一体、今回の件は誰が悪いんだ!それをハッキリさせろ!」と答えを求めてきた。

正直、僕はまだ事態を飲み込めてないし、 誰それが悪いというわけでもないので言葉を濁したものの、社員さんは社員さんで「誰が悪いんだ?」という提示を一方的に求めてくるばかりで話はいっこうに進まない。






痺れを切らした社員さんは最後に、「上に報告するので覚悟しておけ。」というようなことを言い、乱暴に電話を切ってしまった。






ことの重大さがやっとわかった僕は何の疑いもなくこの事を信じてしまい、どうしていいのかわからず、ただただ脅えながら事態の進展を待つしかなかった。






その間にもライブの主役であるトータルテンボスの藤田さんから大村さんと何か口論しながらの電話が何度かかかってきたり、作家のパジャマとりやさんから「本当にマズいことになった、今回ばかりはかばいきれないかもしれない。」というメールがきたりで、時がたてばたつほど事態は回復するどころか、ますます悪化していていることは誰の目にもあきらかだった。






僕はいつ執行されるのかわからない死刑宣告をされ、ただその時を待ちながら死刑台にたたずむ死刑囚のようなものだった。いっそのこと自分から首をくくり、早く楽になりたかった。






そんな悪夢のような時間を過ごしながら考えに考え、たどり着いた答えは、「責任をとって辞める。」だった。






「北海道に車で行く。」この軽い気持ちでラジオやツイッターでやったミニコントが様々な波紋を呼び、結果的に誰かが責任を取らなければならないことになってしまった。本意ではないが、責任を取るとしたら行かなかった僕が悪いんではないか?という気持ちになり、それと同時にこれはもう運命なんではないだろうか?もういっそのこと辞めよう。という結論にたどり着いた。






あの時の複雑な感情は今はもう表現できないが、涙を流しながらどこに向ければいいのかわからない怒りを感じ、自暴自棄になっていたことは確かだ。その時にいつものように冗談半分で話しかけてくる者がいようものなら、殴りかかっていたかもしれない。






そのぐらいの不安定な感情を押し殺しながら今後の身の振り方などを考えていると、大村さんから一通のメールが来た。






時間も深夜だったので、ある意味、最後通告のようなものだろう。






そのメールがどんな良い内容であれ、悪い内容であれ、僕はもう辞めるという決意を心に決め、メールを開いた。そして大村さんからのメールには、こう書かれていた。







「テッテレー!」




その6文字を見た瞬間、身体中からなにかが抜け出たような脱力感に襲われ、僕は膝から崩れ落ちた。(実際は横になっていたので崩れ落ちていません。)




嘘でしょ!?ドッキリって!!作家からのメールも、社員さんからの電話も、二人の口論も、全部巧妙に仕込まれたトラップだったのかよ!?どんだけ手がこんでるんだよ!




よく考えてみたら、僕だけを観にお客さんがくるわけがないし(一瞬でもそれを信じた自分が気持ち悪い)、しかも出ないからと言って訴訟を起こすわけもない(ここはアメリカじゃないし)のでその時点で疑うべきでしたが、社員さんまで巻き込んだリアリティあふれる壮大なドッキリに、完全にやられてしまいました。


しかも、ひっかかった側が怒るどころか、「あー本当にドッキリでよかった!」と思ってしまうという最後までタチの悪い完成されたドッキリです。




全体的にみたら被害者は僕だと思いますが、社員さんに「誰が悪いんだ!」と問い詰められた時にテンパったのと、怖いお客さん(ヤ○ザみたいな人)が嫌がらせでやったんじゃないかと思い、「もしかしたらお客さんかもしれません。」と発言したことにより、最終的に僕は「お客さんのせいにする最低人間」ということに落ち着きました。




嗚呼、北海道に行かなかっただけでこんな恐ろしいドッキリを食らい、結果的に最低人間のレッテルを張られるとは・・・・いたずら&ドッキリ・・・恐るべし・・・




※今回の一件は、全てノンフィクションです。