そういえば、タイに来て象使い免許を取った時の話をまだ書いてないなー。と思いつつも、その時に撮ってもらった写真が入ったケータイがぶっ壊れて写真が全て消滅したので、なんとなく書くタイミングを失ってましたが、Facebookの写真を整理してたら何枚かは出てきたので、今回はタイで象使いの免許を取った時の方法とエピソードを書きたいと思います!
結論から言うと、象使いの免許は取れたので、私は象使いライセンス保持者、つまりは象使いです。
私の職業は、芸人兼象使いです。
冗談抜きで履歴書に
・自動普通自動車免許所持
・自動普通二輪車免許所持
・象免許所持
と書けるのです。
どのくらい就職に有利なのかはわかりませんが、とにかく書けるのです。
番組のロケで行ったので、よくある観光客向けのライセンスではなく、ガチのやつです。
象に乗るための訓練や試験もガチのやつだったので、誇張表現一切なしで死にかけました。最近、テレビ番組のやらせ疑惑が数々問題になっていますが、私が出演させていただいてた『ニッポン元気計画!眠れるスター目覚ましバラエティ“ハックツベリー”』という番組には、やらせは一切ありませんでした。
よく「どこで免許を取ったの?」と聞かれますが、ガチの所なので場所を検索しても出てきません。カンチャナブリエレファントビレッジという名前だけはわかってますが、詳しい情報は後日調べてもよくわかりませんでした。
免許を取った手順ですが、まずは私の目の前に象が5頭連れてこられ、リンゴやバナナの餌をあげます。これをする事によって私と相性の良い象を判断するらしく、警戒せずによく餌を食べに来てくれる象は私のことを気に入ってくれてるということみたいです。わかりやすく言えばフィーリングカップルの告白タイムみたいなもんです。
「目の前に象が5頭連れてこられ」と簡単に言いましたが、めちゃくちゃデカい象が5頭も目の前にくるんもんだから、この時点で逃げ出したくなるほど怖かったです。その迫力、威圧感に圧倒され、目の前にいる相手が「人間がどんなに身体を鍛えても絶対に勝てない存在」だという事が本能的にわかりました。
ビビりながらもメスの象の「スーちゃん」とカップルが成立し、私はスーちゃんと訓練を始める事になりました。
訓練の前に、一緒に散歩したり、水浴びを手伝ってあげたり、
ご飯をあげたり、フンを掃除してあげたりしてスキンシップをはかり、徐々に信頼関係を築いていきます。
数時間お世話をするうちにスーちゃんはだいぶ懐いてくれて、「遊ぼー!」とばかりにつぶらな瞳で体当たりをしてきたり、長い鼻でちょっかいを出してきてくれるんですが、なにしろサイズがサイズなので、向こうは遊んでるつもりでもこっちは大ダメージです。
なにか一つ間違えれば一瞬で大怪我もしくは死が待ち受けているので、遊びながらも神経を尖らせながらの危険な遊びです。死亡遊戯です。
次の段階は、ついに象に乗るというミッションを課せられるんですが、観光客向けではないので、象に掴まる時のロープはもちろん、椅子さえもありません。
いきなり登れといわれても不可能なので、訓練をしてくれている象使いの先生に聞いてみると、どうやら耳を引っ張ると片足を上げてくれるので、その耳と足を使ってよじ登れとの事でした。
何かの説明書を渡され、「さあ、ビビってないで乗ってみなよ!」と煽られたのでビビりながらも登ろうとしましたが、もちろん上手く登れません。
「耳をこんなに引っ張って、象は痛がってるんじゃないか?」と思うと余計に上手くいかず、何回か転落し、開始早々に身体はボロボロになり早くも心が折れかけました。
その時、ただただボーっとしていたスーちゃんが突然、私に鼻を伸ばしてきて、チョイチョイと触ってきました。再びチャレンジするも再び転落する私。そのたんびに鼻でチョイチョイしてくるスーちゃん。
まるで「頑張れよ!」と励ましてくれているかのようです。(もしかしたら「早くしろよ!」という意味だったかもしれませんが・・)
スーちゃんと共に先生も励ましてくれたかいがあり、1時間くらいでなんとか登ることに成功しました!
椅子がないので象の首に直で座ることになるんですが、人にとって一番安定感を感じる場所が、実は象にとっては座られたら嫌な場所なので、首のつけねより若干前に座らないといけないんですが、これがまたバランスの取りにくい場所なのでグラグラする上にロープもないので足の力で己の身体を固定するしかなく、座ってるだけで疲れます。
※↑こちらは、以前、鈴木軍の金丸義信選手と観光用の象に乗った時の写真です笑
しかしここから次の「象に指示を出して移動する」というミッションが始まるんですが、バランスを取るのに精一杯でどうしていいかわかりません。この高さから落ちたら、もちろんケガをする高さです。
テンパながらフラフラぐらぐらしていたら、先生が「さっき渡した説明書を読んだらわかるから!」と叫んでいます。なるほど、説明書に象を操る方法が書いてあるわけですね!
バランスを取りながらポッケから説明書を取り出して読んでみると、そこには象を操る方法が書いて・・・・・
いや、全部タイ文字で書いてあって読めねーよ!!
〜後編に続く〜