~前回のあらすじ~
こちらを読んでみてください。
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沈黙を守っていたザコちゃんはおもむろに立ち上がると、時計売りのおっちゃんと値段交渉を始めました。
するとどうでしょう。二人はあっという間に10年来の友のようになり、肩を組みながら電卓を叩いています!
そして、値段はいっきに2000バーツまで下がりました!一体どんな手を使ったのかはわかりませんが、とにかく2000バーツまで下がりました!
さらにザコちゃんは、しまぞうくんを指差して「タグホイヤーボーイ!」と叫びました!
しまぞうくんは一瞬困惑した顔をしましたが、即座に「アイアムタグホイヤーボーイ!」とそれに応えました!(そもそもタグホイヤーボーイって何だよ。)
そして値段はさらに下がり1900バーツに!!
ザコちゃんは畳み掛けるように時計売りのおっちゃんを「ビッグティーチャー!」と呼び始めました。日本語に訳すと「大先生」です。「ビッグティーチャー!お願い!ダウンプライス!ビッグティーチャー!」と連呼するザコちゃん。
時計売りのおっちゃんは急に「大先生」と呼ばれ困っている・・・
と思いきや、まんざらでもない顔をしています!そしてまさかの1200バーツ!!大先生と呼ばれたのがそんなに嬉しかったのか!?
3500バーツ→1200バーツという驚異の価格破壊にしまぞうくんは大喜びし、ついにタグホイヤー(ニセモノ)を購入!!
一部始終を見ていた他のテーブルのお客さんが拍手する中(どんな状況だよ)見事にタグホイヤー(ニセモノ)を手に入れたのです!
・・・時計事件もハッピーエンドで終わり、僕らは再び楽しいお喋りタイムに戻りました。
ダブルウィッシュもキンジョーもそれぞれの国で色んな体験をしていて、ホント面白い話をいっぱい聞かせくれ、もっともっと聞きたいなと思っていたその時・・・
なんと、時計売りのおっちゃんが再び姿を現したのです!しかも、時計がいっぱい入った大きな袋を持って!!
「あいつらはイケる!」と思ったのかもしれませんが、もう流石に相手をしてられないので無視しようと思いましたが、今度は僕のところに来やがりました。
「もう買わないから!」と断る僕を見てザコちゃんが「アニキは好きな時計メーカーとかありますか?」と聞いてきました。
「日本にいる時はオメガの時計(本物)を2本使ってたよ。」と答えた瞬間、「しまった!」と思うも時すでに遅し、ザコちゃんが僕を指差して
「オメガボーーーイ!」
と叫び始めたのです・・
そして全力で拒否する僕を尻目に、ザコちゃんと時計売りのおっちゃん・・もとい、ビッグティーチャーは値段交渉を始め、「タグホイヤーボーイと同じ値段でいいよ」という結果になりました。
もうこうなったら、一番先輩である僕は買わざるをえません。泣く泣く1200バーツを出すと・・・
「いや、あと300バーツだ」と満面の笑みでのたまうビッグティーチャー。
いや、1200バーツだよね?という抗議も虚しく1500バーツを取られ、僕はオメガボーイと化しました。
ノリとはいえ、なんでニセモノの時計を1500バーツも出して買わなきゃいけないんだ!1500バーツって言ったら大金だぞ!?ってか、日本から旅で来たなら珍しいからそれもアリかもしれないけど、俺、住んでるし!!全然いらないし!!そんで買ったオメガの時計、3日で壊れたし!!畜生!!
さらに信じられないのは、その後、ザコちゃんは1000バーツで「ロレックスボーイ」になった事です。値段安くなったとはいえ、自分もニセモノの時計欲しくなっちゃったのかよ!!
・・まあ、楽しかったからいいか・・?
(さらにこの後、別の時計売りからしまぞうくんはタグホイヤーをもう一本購入しました。わすが1時間で5000バーツ超えのもうけ・・時計売りのおっちゃん達からしたら完全に確変ボーナスタイムだった事でしょう・・)