※前回の記事はこちらです!
長かった・・・とにかく長かった・・・
ドバイからバルセロナへのフライト時間は8時間くらいなので、正確には「長く感じた」だろうが、その8時間が永遠かと思えるほど長かった・・
まず、もうすでに11時間もフライトしているので「あと2時間、長くても4時間くらいで着くだろ。」と思い込んでいたのがマズかった。脳にはそのくらいで着くというタイマーがセットされてしまっていたので、バルセロナまで8時間かかると知ったときの衝撃はハンパじゃなかった。
時間設定が低めに設定されて分、8時間がとても長く感じてしまったのだ。なおかつ、寝て時間を稼ごうにもさっき散々寝てしまったのでまったく眠くないし、こんな時のために日本でしこたま買い込んでいた文庫本は手荷物ではなく機内預けのスーツケースの中に仕舞いっぱなしという愚行をおかしてしまっているし、機内モニターで見れる映画も日本語バージョンがないし(僕がバカだから発見できなかっただけで、もしかしたらあるかもしれません)
極めつけは、一列3席の席で僕は窓側の席だったのだが、通路側と真ん中の2席はアツアツの日本人カップルだったため、僕の邪魔者感がもの凄く、仲良く手をつないで寝るカップルを起こすのも悪いのでトイレに行くのも我慢し、8時間ひたすら窓の外を流れる雲を見ながら、ただただ時間が過ぎるのを待った。
何回も同じ事を言って申し訳ないですが、あの8時間はマジで、マジで長かった・・・
そんな罰ゲームのようなフライトも無事に(無事ではないが)終わりの時をむかえ、成田を出発して約23時間、ついにスペインのバルセロナに到着!!
バルセロナ・プラット空港はとても明るくて綺麗な空港で、ついにバルセロナに着いたという達成感も相まって、テンションはうなぎのぼりだ。同じ飛行機に乗っていた日本人の人達も嬉しそうにはしゃいでいる。
たしかに来るまでに時間はかかったが、そのフリがきいてる分、着いたときの嬉しさは格別だ。先ほどまでの地獄がまるで嘘かのように、今は天国にいる気分だ。
しかし、バルセロナに着いたといってもまだ空港に着いただけなので、ここから宿泊先に移動し、無事に着くまでは気を抜いてはいけない。
再び気を引き締め、ガイドブックを片手にまずは市内までの地下鉄とバスの場所を確認する。
宿泊先へは、地下鉄ならサント駅行きの電車。バスならスペイン広場行きのバスに乗ればいいということはわかっているが、空港内はメチャクチャ広く、しばらく迷ってしまった。が、案内板も見つつ行動し、なんとなくそれっぽい場所に来ることができた。しかし、なんかやたらとバスの種類が多く、どれがどこに行くバスなのかがまったくわからない。
ひとまずバスは置いといて地下鉄で行こうと思ったが地下鉄は今いるT1にはないので、T1からT2までシャトルバスに乗って移動し、そこから乗らなくてはいけないらしい。
とりあえず行くだけ行ってみようと思い、なんとかT2行きのバスを見つけT2まで移動し、地下鉄の入り口まで行こうとした瞬間、何故か急に心が折れ、今乗ってきたバスに再び乗車し、またT1に戻るというよくわからない行動を取ってしまった。ハタから見たら、ただ単にシャトルバスに乗るのが好きな人だ。
こうなったらもうバス1本にしぼって頑張るしかない。休憩がてらもう一度落ち着いてガイドブックを見ると、スペイン広場へは46番のバスに乗ればいいらしい。ラッキーなことにすぐ近くにバスの路線表もあった。これさえ見れば、一発でどのバスに乗ればいいかわかるはず・・・
いや、複雑すぎるわ!!!!
RPGの最後の方のダンジョンのマップか!!まったくわからん!ダメだこりゃ!自力では空港から脱出できない!日本人の人を探して助けを求めよう・・・と思ったが、さっきあれだけいた日本人の人達は人っ子一人いなくなっている。
僕がバカみたいにウロウロしている間に、みんなスマートに市内へ行ってしまったのだろうか?それともさっきあれだけいた日本人は全て幻だったんだろうか?もう最後の手段でタクシーを使おうと思ったが、貧乏な僕にタクシーは金銭的にキツい。(空港から市内まで約25ユーロ。日本円にすると2700円くらい*2013年2月現在)
まさか市内に行くのにこんなに苦戦するとは・・・さっきまでうなぎ登っていた僕のテンションはすっかりうなぎ下がっている。
こうなったらなりふりかまわず外国人の方に聞こうと思い、「オラ!(スペイン語の挨拶)エクスキューズミー(英語で教えてください・すいません)64バス?(日本語)」という謎の言葉を開発し、言葉2割・ジェスチャー8割で助けを求めた所、64番のバスを教えてもらう事ができた!行き先もPlaca Espanya(スペイン広場)となっている。これはもう間違いない!いざ!バルセロナ市内へGO!!
空港を出てしばらくバスに揺られていると、徐々にバルセロナの町並みが見えてきた。何気ない建物も主に石で作られた歴史を感じさせる建造物ばかりで、まるでファイナルファンタジーの世界を旅しているような気分だ。窓の外をゆったりと流れる美しい町並みにうっとりしているうちに、バスはスペイン広場に到着!!
なんて素敵なんでしょうか・・・・街ゆく人々も、当然ながら外人さんばかり。周りの雰囲気も、日本のソレとは全然違う。間違いなく、異国に来た。もう僕は完全にバルセロナにいる・・・・
・・・・と、ロマンチックな気分にひたっていたら、急に「スペインはスリが多い」という現実的な嫌な事が頭に浮かんできやがりました。こうなってしまうと単純な僕はすぐに思考回路がショートしてしまう。さっきまで「素敵な町並み・・」とウットリしていたのに、もう「周りにいる人は全員敵だ!!」と警戒モードに突入した。ガチで不安定な人だ。
しかしなってしまったらしょうがない。僕は警戒のあまり、おもむろにメモ帳を取り出すと素早く宿泊先の住所を書き出し、なんの迷いもなく手を上げタクシーを止め、さっそうと乗り込んだ。
さっきあんだけタクシーに乗るのはお金がもったいないとか言ってシブっておきながら、わずか徒歩10分の距離をタクシー移動し、ついに宿泊先についたのである・・・
~続く~