※前回の記事はこちらです。
ぐっすりと寝ていたら、早朝6時に「起きろ!もう時間だぞ!」と、家主のおじさんにいきなり叩き起こされました。いや、一体何が起きたんだ!?
「これから結婚式に行くから支度をしなさい。」
ん?
全然意味がわかりません。結婚式?誰の?なんで?どうして?why?アライナ?パードゥン?
思いつく限りの疑問形を使ってみましたが、寝起きでボーっとしてるため状況が一ミリもわかりません。
そしてタイなのにめちゃくちゃ寒い!!バンコクの朝も最近寒いけど、田舎村であるチャアムの朝はさらに寒い!(タイは気温20℃くらいでも凍死者が出る事がガチであります。)
そんで、朝食に出された温かいバミー(タイのラーメン)がすこぶる美味しい!!
寒さで凍えた身体に温かいスープが優しく染みて絶品!!これで少しは目が覚めたものの、状況は未だによくわかりません。
わからないまま仕方なく着替えると、車が迎えに来ました。運転手さんは初対面の人ですが、もうわからない事だらけなので逆に気になりませんでした。
・・・10分後、目的地に着いたみたいです。
タイの民族衣装を着た子供達や、オシャレをした人達がいっぱいいます。ここが結婚式場なんでしょうか?
説明を求めようと、おじさん(写真奥)と初対面の運転手さん(写真手前)を見ましたが、だんまりを決めこんでいます。
そしておもむろにジョーク(タイのおかゆ)が運ばれてきました。
さっき朝食食べたばっかなのに!!
でもおじさんがニコニコしながら「美味しいぞ!」と言うので、状況がまったくわからない、まさに冗談みたいな状況でジョークを食べると、これまためちゃくちゃ美味しかったです。なんなんだ、この無駄に高い食事レベルは!!
その後、食べ終わってから30分くらい放置され、「いつ結婚式は始まるんだ?」と思っていたら、周りの人達がおもむろに席を立ち始めました。
え!終わり?これで結婚式終わり!?
と思いきや、どうやらここからさらに移動するみたいです。何で食事をするために一回ここに集まったのかはわかりませんが、とにかく移動するみたいです。
今回も10分くらいの移動かと思いきや、ガッツリ40分の移動でした。遠いわ!!
しかし、着いた先はのどかな河原で、結婚式場ではありませんでした。
いよいよ何が何だかよくわからなくなっていると、聴き慣れた声が聞こえてきました。
「おー!よく来てくれたなー!」
声の主は、僕らがホームスティしている家によく遊びに来るおじさんでした。
「今日はうちの甥っ子の結婚式なんだよ!」
なんじゃそりゃ!!だったら最初から言えや!!
直前まで色々と秘密にして、何をちょっとしたサプライズみたいな感じを演出してんだよ!
だいたい、僕は甥っ子の事を知らないし、初対面だからサプライズにならないわ!!
知らない人だから、「まさか彼の結婚式だったとは!あービックリした!」ってならないわ!!!
そんなこっちの気持ちとは裏腹に、おじさん達はニコニコしています。
「初対面の日本人が参加して大丈夫なの?結婚式があるなんて知らなかったから完全に私服だし。」と不安な気持ちを伝えると、「大丈夫だよ、誰も気にしないから!」と能天気に答えられ、おもむろに大きな木を渡されました。
いや、なんなのこの大木!!何で渡されたの!?そっちは気にしなくても、こっちは気になる事だらけなんだけど!!
あと、新郎らしき人が来たけど、当然ながら僕を見て「誰なんだろう?」みたいな顔してんだけど!!
その瞬間、爆発音が辺りに響きわたりました。展開が早過ぎて、もうマジで何が何だかわかりません。
爆発音の方を見ると、爆竹が豪快に鳴らされています。しかも5分くらい鳴りっぱなしです。長い!長いよ!!
そして新郎を先頭に大行進が始まり、いつの間にか音楽隊?の人達も現れました。
(音楽隊の人もこっちを見て「誰なんだろう?」という顔をしてますね。)
僕らは「木を持って祝う役」という大役?をもらったらしく、新郎のすぐ後ろという良いポジションでわけのわからないまま行進に参加。
外国人枠な上に大木を持ってるからか、周りの人達から写真を撮られまくりました。
行進していくと、結婚式場の前で新婦が待っていて、新郎新婦が揃いました。日本で言うところの織姫と彦星みたいな感じの演出なんでしょうね。
そして僕らが持っていた大木は結婚式場の入り口に飾られました。多分、日本のお正月の門松的な物なんでしょう。
大役?を終え来賓席に座ると、
そこには・・
またもやご飯!!しかもこれもすこぶる美味しい!!
食べ終えた頃にやっと式が始まり、タイらしくにぎやか、かつ和やかな雰囲気で素敵な結婚式でございました。
式中に堂々と犬が乱入してくるのもタイっぽくて面白いでございますね。
と言う事で、ひょんな事から、全然知らない人の結婚式に出席しましたが、異国の地の日本人がいない村で初対面の人の結婚式に参加するという、珍しくて良い経験ができました!!
良い雰囲気の中、結婚式は終わり、こちらも幸せな気分で帰ろうとしたら、気になるものを見つけてしまいました。
こちらが、結婚式が始まる前の新郎新婦の名前が飾られた記念写真スペースです。
しかし、結婚式後に同じ記念写真スペースを見てみると・・・
いや、縁起悪いわ!!
誰か気を使って直しといてあげなさいよ!!絶対に本人達の目に入らないようにしてあげて!!
・・と、最後に不穏なオチがついてしまいましたが、これもご愛嬌という事で・・・
まったく会った事がなかったお二人の結婚式に外国人である僕らが参加したのも何かのご縁ですし、お二人共末長くお幸せに!!!