どうも、株に手を出して失敗するタイプです。
昨日は朝から雨が途切れることなく降り続けていたのでバイク移動を断念し、仕方なくバス&電車移動をし、仕事を終え、帰りのバスに乗りんだときの事です。
ちょうど帰宅ラッシュの時間帯だったのと、雨でいつもよりバスを利用する人が多かった為か車内は利用客でギュウギュウ詰めになり、身動きをとることもままならないほどの混雑っぷりでした。
それだけ人がいれば中にはマナーが悪い人もいるわけで、混雑した車内にもかかわらずでかいリュックをしょいっぱなしの人もいれば、ガンガン音漏れさせながら音楽プレイヤーで音楽という名の雑音を撒き散らしてる人もいたり、お婆さんが立っているのにもかかわらず優先席に座ったまま席を譲らない若者がいたりで、車内は重苦しくどんよりとした空気が充満していました。
「まあ、でも目的地に着くまでの辛抱だ。」と思い窓の外を眺めながらひたすら時が過ぎるのを待っていると、突然、「おい!お前!席譲ってやれよ!バアさんが座れないだろ!!」という怒鳴り声が車内に響き渡ったのです。
驚いて怒鳴り声のする方を見ると、ちょっとイカツイ感じのおじさんが、優先席に座ったままお婆さんに席を譲らない若者に凄い剣幕で注意をしているのです。
怒鳴るのはどうかと思いますが、まあ外見のイカツさとは裏腹に正義感の強いおじさんなんでしょう。とにかくその若者に、「バアさんが座れないからお前は立て!若いのに情けない!」と怒っているのです。
さて、その怒鳴られた若者がどう出るのか、事の成り行きを固唾を呑んで見守っていると、事態はとんでもない方向に動いたのです。
席に座れずに立っていたお婆さんがおもむろにバッグを床に叩きつけると、「あたしはまだバアさんなんて言われる年齢じゃないよ!失礼な人だね!」と、正義感の強いおじさんに向かってキレだしたのです!
誰も予想のつかなかった展開に車内はザワつきはじめました。賭博黙示録カイジだったら絶対にざわ・・・ざわ・・・ざわ・・・という擬音がコマに溢れかえってるとこです。
お婆さんのために若者に注意したはずのおじさんはそのお婆さんに逆にキレられ、事態が飲み込めず。ポカーンとしています。「狐につままれたような顔」というのは、あんな顔の事をいうのでしょう。
その後もお婆さんは・・・・いや、本人が「私はお婆さんではない。」と言ってる以上、ここでも記述を変える必要があるでしょう。
そのおばさんが・・・いや、「私はおばさんではない。」とも言う可能性もあるので、「女性」としておきましょう。
その女性はその後もブツブツと「まったく年寄り扱いして・・失礼な・・」とブツブツと文句を言い続け、おじさんはやっと事態を理解したのか、女性にガンをつけはじめ、事の発端となった若者はうつむいたまま微動だにしません。
車内の空気は重苦しくどんよりとしているうえに核爆弾級の気まずさが支配し、最悪の空気です。
わかりにくい例えをすると、日雇いのバイトに行ったら全員初対面の人ばっかで、挨拶も自己紹介もできないまま狭いバンに押し込められ、誰も何も喋らず、全員無言のまま現場にむかう車内と同じような空気です。
今の例えがわからない人は、人材派遣の○○サービスみたいな会社に登録して実際に体験してもらうとして、とにかくバスの車内は修羅場と化してしまったのです。
僕は途中で降りたのでその後、どうなったのかはわかりませんが、一体何が正義で、何が正しい行為なのか、人の感情とは何なのかを考えさせられる体験でした。
一つだけ言えるのは、「私はバアさんなんて言われる年齢じゃないよ!」とキレた女性は、どっからどう見ても「お婆さん」だったということです。