〜前回のあらすじ〜
コチラをご覧ください。
【過酷!】チェンマイへ14時間の三等席電車旅【タイの車窓から】 - 【タイ住みます芸人】あっぱれコイズミの野良猫の走馬灯
狭くて硬い椅子の三等席に座って待つ事20分。やっと電車が走り出しました。
読もうと思ってた小説を家に忘れ、スマホもバッテリー節約のためにできるだけ触りたくないとなれば選択肢は一つ。
「とにかく早く寝る」
です。おもむろに目をつぶり、夢の世界へ発車します。
しかし・・・
「イェーイ!!@¥&a?!^_^yハッピーニューイヤー@&¥tb)&」
突然、複数人による奇声が車内に響き渡りました。
必要以上に迷惑そうな顔をしながら奇声の上がった方を見ると、白人グループが酒を飲みながら、YouTubeだかInstagramだかFacebookだかTwitterだかプラットフォームはよくわかりませんが、ライブ配信をしているようです。
「まあ、時間も時間だし、車内だし、すぐにやめるだろ」
と思って我慢してましたが、一向にやめる気配がありません。それどころか、外国版山手線ゲームみたいのをやりだし、やかましい事この上ありません。
「うるせーんだよ!クソつまんねーライブ配信やりやがって!!お前らなんかのライブ配信どうせ誰も見てねーだろ!今すぐやめちまえ!!」
と言ってやりたかったですが、疲労でそんな気力がなかったのと、このようなパリピみたいな人達とは関わりたくないのと、以前、ライブ配信を僕がやった時も誰も見てなかったので、黙ってただただ嵐が過ぎ去るのを待つ事にしました。
うるさくて眠れないので窓の外の景色でも眺めようと思いましたが
暗くてなにも見えない・・
ならば、硬い椅子で早くもお尻と腰が痛くなってきたし、トイレにも行きたかったので席を立ち、外国人グループを睨めつけながら「うるせえ」という無言の意思表示をして隣の車両へ移動。なんとく連結部を見てみると・・
いや、怖い!!なんで扉が開いてるの!?こんなの電車が揺れてバランス崩して転落したら一瞬で終わるじゃない!?
逃げるようにトイレに行き、また席に座り不毛な時間を過ごす。
なんたらかんたら駅に着くと乗客がドッと車内に入ってきました。人が増えたことにより、心なしか車両の温度が上がったような気がします。頼みの綱の扇風機は故障してるのか微動だにしません。
外国人グループは眠りについたのか、やっと静かになりましたが、暑さと椅子が硬いのでなかなか眠れません。暇だ・・マジで小説を忘れてきたのが痛いです。
そうこうしてるうちに次の駅に到着。約5分くらいは停車するはずなので、その隙に先程のヤバい連結部からホームに降りて、喫煙所でタバコを吸っていると・・
ワンワン!ワンワン!
2匹の野良犬が軽く吠えながら近寄ってきました!尻尾を振っていて、顔つきも穏やかだったので「遊ぼう!」もしくは「ご飯くれ!」というつもりだったのかもしれませんが、野良犬にトラウマのある僕は一目散に車内に逃げ帰りました。
駅に停車する度にタバコ休憩をしようと思いましたが、こんな怖い思いをするくらいなら我慢した方がマシです。いよいよやる事がなくなったので、目をつぶって、無の境地でひたすら時が過ぎるのを待ちます・・・
ゴトッ!!
鈍い音と微かな痛みで目が覚めました。どうやらいつの間に眠っていたみたいですが、何故か僕は床に倒れていました。
写真を見ていただければわかると思いますが、椅子に肘掛けもついていなく、座るスペースの都合で身体が半分席からはみ出てる状態だったので、寝ながら転倒してしまったみたいです。恥ずかしい!
しかも、この恥ずかしいやつを冗談抜きで5回くらいやってしまいました。流石に4回目くらいで窓側の席に座ってた人が「席を変わりましょうか?」と言ってくれましたが、申し訳ないので照れ隠しの笑顔でにこやかにお断りし、もう起きることにしました。
5時間くらい寝てたらしく、窓の外は夜が明けてました。
これで景色を楽しめる!と思いましたが、もうずーっと初期ファミコンゲームの背景みたいな景色です。車内販売のおばちゃんからパンと水を買い、気分転換がてらトイレに行くと・・
いや、夜が明けたらさらに連結部が怖いじゃない!!
再び逃げるように席に戻り、再び無の境地へと入って約2時間後・・
ついにチェンマイ駅に到着!!いやー、長かった・・永遠とも思える時間だった・・と達成感を感じながら時計を見ると、時刻は午後12時過ぎでした。
あれ?14時間もかかってなくない?
22時発予定だったのに遅延で24時30分に出発したから、到着は14時30分のはずなのに今は12時?なんで?12時間もかかならかったの?電車めちゃくちゃスピード飛ばして時間巻いたの?電車遅れたのに、結果的に時間通りに着いてない?いや、でも2時間30分遅れたから待ち時間を含めたら結局14時間は経ってるってことか・・でも・・いや、もうよくわからん!!
とにかく早く着いたのはいいことなので、駅にいたソンテウに乗り、チェンマイ中心部のターペ門へ。
馬場ちゃん達と合流し、ご飯を食べてホテルへ。
あー!最高!シャワー浴びて、フカフカのベッドで横になって寝るのは最高でした!バキバキだった身体が一気に癒されました!
といわけで、電車旅は想像以上にキツかったものの、大好きなチェンマイの名店・チェンマイホルモンやSPチキンなどでご飯も食べれたし、
お寺巡りもできたし、
観光もたっぷりできたし、
自転車を借りてサイクリングもできたし、数日間チェンマイ旅行を堪能できました!めちゃくちゃ楽しかったです!終わりよければ全て良し!!結果的に、今となっては電車旅もいい経験になったのでチャレンジしてみてよかったです!
※ちなみに、帰りの電車はキャンセルして、飛行機でバンコクに帰りました。